その1 その2 2004年8月24日〜28日 |
||||||||||||||||
2004年8月24日〜28日に、タイ北部の温泉7ヶ所の取材と入浴をしてきた。タイ北部のチェンマイ近郊に温泉があることは判っていたので、どう効率よく取材するかで、ネットで情報を探して、チェンマイ在住の佐竹太郎氏を知った。彼はチェンマイで情報誌を主宰している山内恵二氏をガイドとして2日間コーディネートしていただいた。山内氏はすでに34ヶ所の温泉を取材して温泉特集を発表されていた。
8月24日(火)JAL703便15時45分に成田を発ち、バンコクに20時15分着。機内では江本正記著「タイ 旅の雑学ノート」を楽しく読み、映画を見て過ごす。トランジットでAG124便22時15分発、チェンマイ着22時25分。到着出口で迎えに来るガイドが遅れてきて、ついこちらは憮然とした表情になる。チェンマイでの宿泊は、3泊ともEMPRES HOTELで中心部より南に位置し、欧米人の宿泊客が多いようだ。1522号室の私の部屋は、古いが広さは十分、アメニティグッズもそろっている。 8月25日(水)朝食は6時30分から1階のバイキングレストラン。300席余りの籐製椅子テーブルが基調。テーブル中央には、バラの一輪挿しが美しい。そういえば、このホテルのロビー中央メインの飾りやあちこちの飾りもバラだった。チェンマイ近郊は、バラが生産地だという。食事内容は、タイ・中華・洋食料理が並び種類が豊富。春巻き風と緑黄野菜炒め、食材を指示して作るオムレツが美味しかった。タイ風おかゆも見かけより美味。 温泉公園入り口ゲート @ 公営の市民憩いの硫黄泉・サンカーペン温泉 ガイドを紹介してくれた佐竹太郎氏と情報誌を発行している温泉おたく?の山山内恵二氏と落ち合って打ち合わせをし、まず、今日はチエンマイから近い東部の温泉地を訪ねることにする。 県道1006号線でタクシン首相の出身地サンカーペン市街を通過し、1317号線に入る。周りはほとんど原生林。サンカーペンは、シルク・銀細工などの工芸と観光の町。30分ほどで左手に鍾乳洞が見える先のY字路に看板がある。 右手がサンカーペン(Sankhameang Hot Springs)温泉、左手がル・アルン(Roong Aroon Hot Springs)温泉とあり、右折して100mほどで到着。とても広そうな公園で売店が数軒あり、温泉卵が名物らしい。交通の便はチエンマイから約30キロをタクシーをチャーターして往復で400から500バーツ。タイ人はチエンマイのワルカット市場から定期運行の乗り合いバスがあり、片道50バーツで、朝6時ごろから30分毎に運行している。温泉公園入り口ゲートで入場料15バーツを支払う。公園はとても整備されたお花畑が美しい。 温泉棟が幾つかあり、浴室は温泉水を桶にためて手桶で湯浴みをする個室が8室・1回15バーツ、細長い木製の長い湯船のある浴室が5室、1回30バーツ。タイ語で「1回15分〜20分間の使用」と注意書きがある。長い桶湯船浴室に入浴する。
オフで客がわれわれ以外にいないので、受付穣に「ここに入るよ」と1人15バーツを渡すとどこに入るかを確認もしないで仲間とおしゃべりに行ってしまう。別棟に家族用の円形レンガ造りの湯船がある浴室が10ヶ所。1回1時間200バーツ。さらに長方形の広いグループ用の浴室が2ヶ所。10人は入ることができる広さ。勿論、水着を着て入るから混浴も可能だ。日本人だと水着を着けないで混浴をしそうだ。 テント屋根のついた直径10m×10mほどの変円形スイミングプールもある。大人50バーツ、小人30バーツ。コテージ棟も7棟あり、エアコン付で1泊800バーツで泊まることができる。1時間休憩150バーツで借りることもできる。
公園の奥に行くと石で組んだ源泉井戸では、105度の熱湯で竹篭の中に入れた鶏や鶉などの温泉卵が置かれる。その源泉井戸の奥には、熱湯の噴水が上がり、青空にとても映える。公園内には、マッサージの女性がテント下でおしゃべりをしながら客待ちをしている。 熱湯の噴水 A 高級リゾートスパ施設、私営ルン・アルン温泉 サンカンぺーン温泉の隣に位置するルン・アルン(明るい夜明けという意味)温泉は、Y字路まで戻って右折する。手前がリゾートホテルのコテージ群で、監視人に断って、入村?する。ほとんどのコテージは、ロビーが共有で、両脇の客室は、ツインの洋室で1泊1,200バーツ。浴室は温水シャワーのみ。奥の右手に南国東屋風ジャグジー風呂が一つ。この宿泊施設に泊まると、温泉棟には無料で入泉できるが、勿論水着着用である。 東屋風ジャグジー風呂 真ん前に太鼓橋風の橋があり、そこを渡ると芸術的な彫刻をと処々に配置した池とスパ施設がある。彼は「ここから入るとこの温泉公園の入園料は、かからないのだ」と公表していいのかな?アスパの読者に特別の非合法ノウハウである。本当は温泉公園ゲートで20バーツを支払う。あちこちに奇岩奇石を配したよく手入れのされた広大な庭園。温泉プールとレストラン併設の個室浴室やジャグジー風呂がある。
入浴前にレストランで食事をとる。ビアシン(ビール)と野菜炒めとノムチュート(スープ)、スープは薄味で私にはちょうど良い。「日本では飲酒運転は、とても厳しくなったがタイはどうですか」との問いに「タイでは酒酔い運転はだめだが、飲酒運転はO.Kよ」。 インターネットで事前に調べたこの場所に勤める5人の女性たちの写真を彼女等に見せると、わいわい歓声が上がる。この資料は2年前のだが、2人はまだ勤めていて、2年の間に随分と大人っぽくなった彼女等の表情。若い娘達の成長は早い。そう思える私が年をとってしまったのか。 レストラン併設の個室浴室 バスタオル付70バーツを支払って、個室浴室に行く。タイル張り浴室のホーローバスタブの湯船で水道と熱湯の太い蛇口があり、自分で調整して入浴する仕組み。VERY HOTと標示されるほどここの硫黄温泉は105度の高温。温泉はやはり裸に限る。肌に滑らかで硫黄臭のあるいかにも温泉らしい温泉。ただ、湯船が気に入らない。奥には家族用ジャグジー風呂があり、覗いてみると白人の父子が水着で入泉中。 公園の奥には源泉があり、直径3mほどの湯船からぼこぼこと熱湯が噴出している。これはすごい量だ。夏に秋田県玉川温泉の源泉「大噴(おおぶき)の湯」の光景を思い出す。後方には10mも吹き上げる熱湯の噴水がある。 B 地元の湯浴み、洗濯温泉・・・ドイサケット田舎温泉 ルンアルン温泉から北西12キロのところにドイサケットに出る。国道118号線のメーカチャン町の手前を右折し、橋を二つ渡って左折し、大きな門をくぐった先に村の温泉、ドイサケット温泉がある。正直車に乗っているだけで着いてしまったので、道順は皆目わからない。入り口で村人の集団が、竹の子を温泉に浸けている。先の右手におばさんが仕切っている売店があり、6年前に造ったと言う直径1.2mほどのコンクリの温泉井戸で食器を洗っている。
十数年前の北京での銭湯体験を思い出す。ぬるい湯船は石鹸で体を洗って浮いている垢を両手で、向こう側にそーと流して入ったものだ。あとで、「北京で肝炎が流行っているのを知らないのか?」といわれ、しばらく不安だった記憶がある。 ドブ臭い円形湯船 温泉井戸の湯 売店のおばさんの温泉井戸の湯で湯かけして、温泉入浴の口直しだ。こちらの湯はきれいで安心できる。無色透明で弱い硫黄臭がある。 この周辺にはどこからも湯が出るようで、露天湯船があちこちにある。ここでは入浴用の湯船ではなく、野菜をゆがいたり、洗濯したり、手桶でせいぜい湯浴みをする程度のようだ。 露天風呂があちこちに チエンマイ「アーケード」バスターミナルから約36キロ、よく知られたサンカーペン温泉やルンアルン温泉の影に隠れた存在で、整備すれば立派な温泉地になるのになーとの思いをもってチエンマイに戻る。 1345年に建立されたチエンマイ最大の寺院Wat Phra Singワット・プラ・シン、1411年に建立し最も格式の高いWat Chedi Luangワット・チュデイ・ルアンを訪れる。
ワット・チュデイ・ルアンの奥の仏塔は、1545年の大地震で欠けてしまい、後に数度の修復をして重厚な歴史を十分に感じさせる。寺院に隣接して僧の学校があり、境内にも黄色い袈裟懸けをした学生が雑談をしたり、飲み物を飲んでいたりする。16時頃には地方からの学生達の送迎バスが境内を行きかう。 つづく(2004.9.6) その2 |
||||||||||||||||
[温泉夜話]
写真の位置は @サンカーペン温泉 源泉井戸 018 温泉卵 019 熱湯の噴水 022 Aルン・アルン温泉 コテージ群 025 東屋風ジャグジー風呂 029 広大な庭園 033 温泉プール 036 レストラン併設の個室浴室 043 Bドイサケット温泉 売店 046 湯小屋 051 ドブ臭い円形湯船 052 温泉井戸の湯 054 露天風呂があちこちに 056 ワット・プラ・シン 062 ワット・チュデイ・ルアン 070 |