マツノヒデマサの 療養温泉突撃取材記

須賀谷温泉 療養温泉突撃取材記
須賀谷温泉
(滋賀県長浜市須賀谷町)
ホテル詳細

●温泉泉質 ヒドロ炭酸鉄泉
●温泉効能 関節痛・慢性消化器病・神経痛・リウマチ・アトピー筋肉痛・運動麻痺・うちみ・くじき・痔疾・冷え症・病後の回復など
●湯治療養 戦国武士が傷を癒したといわれる歴史ある湯

信長の妹・お市の方が湯治した古の名湯

 須賀谷温泉は小谷山麓に湧く温泉で、戦国時代浅井長政やお市の方も湯治に通ったという歴史の湯である。創業60年ほどの歴史を持つ須賀谷温泉は、昨年10月に従来の旅館より100mほど山を下ったところに新館をオープンさせた。前オーナーの佐野寿行氏が亡くなり娘婿の医師で中西氏が後を継いだという。新築の明るい建物は秘湯というには少しイメージが明るい印象だ。

須賀谷温泉 客室  2階の角部屋216号室に案内される。床の間付の10畳和室+広縁・バストイレ付。トイレはウオッシュレット、洗面所は広くゆったりスペース。新築なので気持ちが良い。1階には信楽焼き陶製の露天風呂付部屋が2部屋、ジェットバス付部屋が3部屋ある。完全なバリアフリーではないが、1階に車椅子対応のトイレが1ヶ所ある。また、ペット同伴専用客室もあり、室内用小型犬は宿泊可能だ。

 まず1階の大浴場に行く。日帰り入浴も可能で(大人1,000円)すでに男性客2名が入浴中。湯船は石造りで湯船は大小2ヶ所あり、どちらも茶褐色の湯。源泉は透明なのだが、空気に触れて酸化し赤茶色に変化するという。ひとつの湯船は地下水、もうひとつは源泉かけ流し。源泉温度が18.3℃と低温なので加熱している。どちらも洗い場側に切り込み口があり、そこから溢れた湯が流れ落ちている。飲泉は出来ない

須賀谷温泉 露天風呂 露天風呂は屋根付の岩風呂。泉質は1kg中フェロイオン8.6グラム、フェリイオン2.2グラム、炭酸水素イオンが1267g、メタケイ酸が14.7g含むヒドロ炭酸鉄泉で、効能は神経痛、リウマチ、筋肉痛、肩こり、冷え性、胃腸病、アトピー、病後の回復、切り傷、膝や腰の痛みなど。特に古来から貧血や皮膚病に絶大な効果を発揮し、女性客が多い温泉地であった。フロントの方の話を聞くと、レジオネラ菌対策の塩素投入はせず「毎日清掃をしています」とのこと。

 夕食膳は通常部屋食だが、私は1人のため食事処に用意したいただく。地元の幸を生かした季節を彩る懐石料理。前菜は見た目にもかわいい里芋やさつまいも料理、お造りに鶏肉と水菜和え、陶板焼きは本場近江牛に野菜、じゅんさい汁、揚げたてのてんぷら、茶碗蒸し。お酒は木之本の地酒「七本槍」の熱燗をいただいた。珍しかったのはサラダそばで、蓬そばにレタスのゴマ和えという組み合わせが新鮮だった。
 別注で牛タタキ、ふなずし、鯛のあらだきなども注文出来る。宿名物は冷たいアイスにほうじ茶をかけて食べる「ほうじ茶アイス」で不思議な感覚の味わいのデザート。
 朝食はカレイの干物にかまぼこ、たらこ、味のり、さらにえのき入り湯豆腐、サラダなど海や山の幸がバランスよく、品数、ボリュームともに十分だ。
 
 翌朝は、無理を言って8時35分の河毛駅発米原方面の電車に間に合うように駅までワゴン車で送っていただいた。通常は河毛駅9時40分発に間に合う時間の送りのみのようだ。宿泊客層は年配のご夫婦が多かった。湖
北の観音めぐりや竹生島周遊船など、豊かな自然と歴史ロマンに思いをめぐらせる3〜4泊の長期療養によい温泉地である。
 戦国時代に繰り返される争いや、小谷城の落城を静かに見守ってきた湖北の地の秘湯。戦国の武将たちや、その身を案じる妻たちがこの須賀谷の湯で戦いの合間にほんのひとときの安らぎを味わったかと思うと感慨深い。
(2005年6月)

須賀谷温泉
(滋賀県長浜市須賀谷町)
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