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いわき湯本温泉 スパリゾートハワイアンズ
(福島県いわき市常磐藤原町)
ホテル詳細
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●温泉泉質 |
@硫黄泉(含硫黄・ナトリウム・硫酸鉛・塩化物泉)A塩化物泉(ナトリウム・塩化物・硫酸塩泉) |
●温泉効能 |
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進など
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国内最大の湯量を誇る温泉が創り出す、常夏の楽園。
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午後12時半頃にホテル到着すると、ロビーはすでに大勢のお客のチェックイン手続きでごった返している。ロビー右奥には後期印象派のフランス画家ポール・ゴーガンの原画を元に描いた巨大な陶壁画「アレ・アレ・ア(よろこび)」など2点が飾られる。
1978年(昭和53年)12月、当時の常磐ハワイアンセンターに私の温泉巡浴43湯目の温泉地として訪れた後、何度か添乗の仕事でも訪れた。常磐炭鉱が閉山して2年目、ハワイアンセンターがオープン(昭和41年1月)して12年、「日本のハワイ」を目指し、快進撃を続けていた時期だ。その頃のハワイアンセンターの印象は、純金風呂とフラダンスのハワイアンディナーショーだった。
十数年ぶりの今回の取材目的は、以前からどう変わったのか代表的なイベントを一通り見学すること。フラダンスエステを体験すること。ウオータースライダーを体験することだったまず、13時30分のトロピカルフラショーの会場、海賊船に繋がるビーチシアターへ向かう。
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平均室温28度のウオーターパークは、常夏のパラダイス。会場には上半身裸の人、ホテルの浴衣着アロハシャツの人、暑くてガイドマップや扇子で扇いでいる人・・・。昼の観客席はほとんどが年配の客のようだ。
常磐音楽学院の卒業生や生徒達11人のダンサーが次から次と色あざやかな衣装を変え、ハワイフラダンス、タヒチアンダンス、サモアの火の踊りを華やかに繰り広げる。出演者が皆スレンダー、しなやかで優雅なショーに変わった印象だ。昔はもっと腰のふりがすごいとの印象だけだったが・・・。
指導されている小野恵美子常磐音楽舞踊学院教授が「本格的なショーとして日本人にしかできないポリネシアンダンス。東北の宝塚を目指す」という意気込みを感じさせる。16時からはワールドマジックホールでファンタジー・マジック・レビューが始まる。ボックスに入った人を消してしまうイリュージョンショー(大道具を使ったショー)の数々・・・。14個の ブロックを扱う女性では珍しいブロックジャグリングなど。すばらしい演技の割には、観客の拍手が少ない。観客のマナーが気になる。
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次は予約してあるスタジオエステ・フラダンスの会場ウィルポートに向かうウィルポートは、南仏・地中沿岸の青い海と光る風をイメージした施設で、アクアスパエステやサロンスパエステなど予約するとインストラクターが指導してくれる。17時10分から天井ドーム型の本格的スタジオで、レッスンが始まった。前方は総ガラス張りだ。参加者は横浜から来月宿泊を予定している同窓会の下見に来たという佐藤喜美江さんと私の二人のみ。
講師はダンシングチームの油座(ゆざ)真由美さんという1:2の贅沢な教室で、集中できた時間だった。曲目は「フキラウソング」という海の漁をする様子を謳いあげたソングで、20時10分からの体験コーナーの曲目だそうで、腰の筋肉を攣る直前の必死の時間帯だった。プロの指導を受けて、わずかに腰ふりの真髄を垣間見た思いだった。1時間1,000円の受講料は、大変お徳だと思う。他にフラメンコエステもある。
夜のショーは、昼に比べ照明を駆使して、ストーリー性を重視したものになっている。体験コーナーでは、昼にも劣らずちびっ子たちも大勢、私も自信をもって舞台に上がった。レッスンの内容よりも相当短めに省略されていて、せっかくの練習成果が発揮できずに残念だった。
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夜のもうひつつのイベントは、21時30分から江戸情緒あふれる日本一の大露天風呂「江戸情話与一」での影芝居である。暖簾をくぐると手前の石造りのかけ湯・上がり湯がある。この湯がスパリゾートハワイアンズでの最も源泉に近い湯で、含硫黄―ナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉の硫黄の匂いがする。使い込まれた古い黒塗りの柱や梁、板塀、東屋の屋根に白壁。ぼんやりした和風の明かりがまた江戸情緒を掻き立てる。暗闇の空には満月と星明かりが点々と・・・。男女浴槽をあわせ、1,000uというギネスブック認定の日本一、いや世界一か。時間調整に奥にある「薬草蒸し風呂」へ。入り口脇に二ヶ所、桃の葉を載せた釜が置かれ、蒸されている。時期によりよもぎ、菊、みかんと代わる。体の火照りもそうだが、香りが神経を癒す効果がありそうだ。三味線の音を合図に舞台の障子戸に芸者さんが小唄に舞う影絵姿が映し出される。15分ほどの幻想的なシルエットに観客は舞台に集中、舞い終わると拍手が出る。
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翌日、最後の体験は、ウオータースライダーである。受付で200円の料金を支払うと、受付の女性に「泳げますか?」と聞かれ、「さて、クロールで息もろくにつけずに、必死に10メートルほど泳ぐのは、果たして泳げるうちに入るのか?」と自問しているうちに、「ハイ!では、危ないですから、黒(ワンダーブラック)の方へ行ってください」1人用の浮き輪を持ち、階段を最上階まで登る。浮き輪の中にお尻を入れ、浮き輪についている取っ手をつかみ、いよいよ走り出す。「おッ!真っ暗だ!」暗闇のチューブだから、真っ暗闇は当然なのだが、事前の学習が無かったので、時速40キロでのカーブは恐ろしい。プールに降りる直前に後ろ向きになって、ドボン!と頭から突っ込んだ。しばらくすると、巨体のお相撲さんが3人体験するようで、階段をえっさえっさと登っている。観客がどうなるのかとジーと姿を追っている。体の小さいほうの一人はすぐ滑ってきたが、後の二人が降りてこない。観客の一人は身振りで「早く滑って来い」という仕草をするが、とうとう巨体をゆすって階段を戻って来てしまった。なかなか度胸のいるウオーターパーク体験であった。
フロントの鈴木淳さんには各ホテルのお部屋を見せていただいた。全従業員が800人、平均年齢が30才ぐらいという若い人たちの意気込みと笑顔に癒しのひと時を過ごさせてもらった。メインの1,000u大プールの他に1週130mの流れるプールや水深50m、80mの腕白プールがある。気になっていた純金風呂は、今使用されておらず、資料として展示されている。とにかく、1泊2日ではとても遊びきれないこと、私の予想とは違い老若男女それぞれの楽しみ方で過ごしているというのが、率直な感想だ。
(マツノヒデマサ取材)
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いわき湯本温泉
スパリゾートハワイアンズ
(福島県いわき市常磐藤原町)
ホテル詳細
ご宿泊料金
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