温泉浪漫の旅―文学に登場する温泉をご紹介いたします


挿絵:金森 達
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第12回 三朝温泉(鳥取県東伯郡三朝町)

山陰の名湯・三朝温泉は、出雲風土記(733年)にも記載された歴史ある温泉である。源泉が100ヶ所以上、さまざまな泉質を持ち、ラドン含有最高702マッヘを記録する世界有数のラジウム温泉でも知られる。山陰有数の歓楽温泉であるとともに湯治宿が現在も活躍する保養温泉である。三徳(みとく)川にかかる三朝大橋の下の河原には、三朝音頭にも出てくる名物の混浴露天風呂がある。田山花袋、有島武郎、島崎藤村「山陰土産」、志賀直哉、与謝野鉄幹・晶子夫妻、城山三郎「山陰の温泉二つの顔」、斉藤茂吉など文人墨客が訪れ、多くのエッセイを残している。野口雨情作詞の「三朝小唄」は中山晋平作曲で昭和4年(1929年)に藤本二三吉の歌でレコード化された。松本清張の作品「Dの複合」では、雑誌社「天地社」の依頼を受けたあまり売れない作家の伊勢忠隆が「僻地の伝説(浦島・羽衣伝説)をさぐる旅」連載取材旅行で復讐事件に巻き込まれ、三朝温泉などへの事件調査へ赴く場面を描いている。

《INDEX》

第1回 湯ヶ島温泉第2回 道後温泉第3回 伊香保温泉第4回 阿寒湖温泉第5回 城崎温泉第6回 別府温泉
第7回 かみのやま温泉第8回 湯河原温泉 | 第9回 山代温泉第10回別所温泉第11回東山温泉|第12回三朝温泉

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