温泉浪漫の旅―文学に登場する温泉をご紹介いたします


挿絵:金森 達
文学を訪ねる温泉紀行 
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第8回 湯河原温泉(神奈川県足柄下郡湯河原町)

一年を通して温暖な相模湾に面し、風光明媚な湯河原温泉は、落合橋を中心に藤木川、千歳川沿いに旅館街を形成している。万葉集に歌われた古い歴史を持ち、古くは「コゴミの湯」「コウメの湯」江戸時代には外傷に効くことから「傷ノ湯」といわれていた。明治時代中期から閑静な環境と良質の温泉から文人墨客が訪れ、この街で筆をとり数多くの名作が生まれた。
 国木田独歩は、「都の友人へ、B生より」「湯河原より」などで、湯河原の情景を「湯河原の渓谷に向かったときはさながら雲深く分け入る思があった」と表現している。島崎藤村は、名作「夜明け前」の執筆中、夫人に勧められ湯河原で静養している。夏目漱石は湯河原を舞台にした小説「明暗」を執筆、芥川龍之介も小説「トロッコ」「一塊の土」「百合」、山本有三は「無事の人」「濁流」を執筆し、「山ひだの 深まってゆく 冬日かな」の句を残した。谷崎潤一郎、与謝野晶子、丹羽文雄、吉川英治なども湯河原温泉に大きな足跡を残している。丹羽文雄の小説「運河」は、1958年湯河原温泉を舞台に映画化された。


《湯河原温泉の宿》

湯河原温泉 万葉の里 白雲荘 旅と温泉の相談室万葉の里 白雲荘(神奈川県足柄下郡湯河原町)
湯河原の自然に抱かれた閑静な佇まいの純和風旅館。千歳川のせせらぎを聞きながらゆっくりと温泉を楽しめる露天風呂付客室が人気。風情あふれる空間で贅沢な休日をお過ごしください。


湯河原温泉 亀屋旅館 旅と温泉の相談室亀屋旅館(神奈川県足柄下郡湯河原町)
温泉街を見下ろす高台に佇む創業100年の歴史をもつ老舗旅館。ペットと一緒に入る専用の露天風呂が大人気。(有料)宿自慢のかけ流しの源泉をペットも一緒に楽しめます。
※小・中・大型犬・猫・小動物同伴可

《INDEX》

第1回 湯ヶ島温泉第2回 道後温泉第3回 伊香保温泉第4回 阿寒湖温泉第5回 城崎温泉第6回 別府温泉
第7回 かみのやま温泉|第8回 湯河原温泉 | 第9回 山代温泉第10回別所温泉第11回東山温泉第12回三朝温泉

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