温泉浪漫の旅―文学に登場する温泉をご紹介いたします


挿絵:金森 達
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第7回 かみのやま温泉(山形県上山市)

かみのやま温泉は、長禄2年(1458年)月秀という僧が、沼地の湯で脛の傷を癒している鶴を見て発見したといわれ、「鶴脛(つるはぎ)の湯」と呼ばれた。市内の地区ごとに湯町、十日町、新湯、高松、葉山、河崎、金瓶などの温泉があり、総称してかみのやま温泉と呼んでいる。上山には斎藤茂吉の生家、斎藤茂吉記念館や林芙美子の句碑がある。上山の守谷家の三男として生まれた斎藤茂吉は、父母と故郷を愛し、幼少より「神童」といわれ育った。郷土出身の斎藤紀一をたより、医学の道を進みながらも、正岡子規に傾倒し、医学と歌作の二つの道を歩む。斎藤家の婿養子になり、アララギ派の歌人として「赤光」、「あらたま」、晩年の歌集「白き山」など優れた歌集を残した。最上川など故郷を詠んだ「最上川逆白波の たつまでに ふぶくゆふべとなりにけるかも」「最上川の 上空にして残れるはいまだ うつくしき虹の断片」が秀逸とされる。

《INDEX》

第1回 湯ヶ島温泉第2回 道後温泉第3回 伊香保温泉第4回 阿寒湖温泉第5回 城崎温泉第6回 別府温泉
第7回 かみのやま温泉|第8回 湯河原温泉 | 第9回 山代温泉第10回別所温泉第11回東山温泉第12回三朝温泉

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