温泉浪漫の旅―文学に登場する温泉をご紹介いたします


挿絵:金森 達
文学を訪ねる温泉紀行 
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第1回 湯ヶ島温泉(静岡県伊豆市)

伊豆地方の温泉は、交通の便に比例して発展してきた。明治37年に天城隧道が開通、修善寺から下田へバスが通ったのが大正8年頃だった。以来、横光利一、北原白秋、若山牧水、与謝野晶子、梶井基次郎、三好達治ら文人たちが湯ヶ島温泉に逗留し、作品を輩出することになる。川端康成は大正7年から昭和2年にかけて湯本館に滞在し、「伊豆の踊り子」(大正15年)を執筆した。「伊豆の踊り子」は、孤独に悩む主人公が、心身を癒すために伊豆に旅に出る。天城峠を越え下田に向かう旅芸人一座と道連れとなり、少年の淡い恋と旅情を描いている。少年時代を湯ヶ島で過ごした井上靖は、その頃の思い出を描いた自伝的小説「しろばんば」(白い綿毛をつけた虫、または白い髪の老婆のこと)を、昭和35年から連載された作品である。大正4年から9年頃の伊豆の山村の素朴だが豊かな魅力的な生活を描いている。


《湯ヶ島温泉の宿》

天城湯ヶ島温泉 落合楼村上 旅と温泉の相談室落合楼村上(静岡県伊豆市湯ヶ島)
伊明治7年創業の老舗旅館。国の登録有形文化財に指定された伝統ある宿。約3,000坪もの広大な敷地に15のお部屋。渓流沿いの露天風呂「天狗の湯」や大浴場で源泉掛け流しの湯が楽しめます。

秘湯・異色の温泉宿

《INDEX》

第1回 湯ヶ島温泉|第2回 道後温泉第3回 伊香保温泉第4回 阿寒湖温泉第5回 城崎温泉第6回 別府温泉
第7回 かみのやま温泉第8回 湯河原温泉 | 第9回 山代温泉第10回別所温泉第11回東山温泉第12回三朝温泉

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